健診案内 胃部レントゲン バリウム検査

胃部レントゲン

健康診断のメインイベント!?

初めてのバリウム検査

健康診断のメインイベント!?が、バリウム検査です。
年に1度の健康診断と聞いて、何となく気持ちが重い……。
その原因の一つは、バリウムを飲むことではないでしょうか?

検査前日の絶飲絶食・・・
発泡させておいてゲップしちゃダメという無理難題・・・
とても飲み物とは思えない粘度の白い液体・・・
甘いのにマズイという不思議な味・・・
ぐぐっと飲む感覚は、あまり気持ちのいいものではありません。

バリウムの検査は胃の検査とはいうものの、おいしいとは言えないあの白い液体を飲むことで 何がわかるのでしょうか?
実際のところ、何をみているのだろう?と言う方は、意外に多いのではないでしょうか?

健康診断のメインイベント!?
少しでも楽に検査ができるよう、バリウム検査についてお話しましょう。

バリウム検査とは?

バリウム検査とは、正式には、上部消化管造影検査と言い、食道・胃・十二指腸の病変をチェックするための検査です。
上部消化管造影検査では、通常のレントゲン写真と異なり、X線を連続して照射しながら行います。
バリウムは、X線を透過しないので、バリウムが口から食道、胃、十二指腸へと流れていく様子を動画で見ることができます。

バリウムの流れは、そのまま、私たちの食事の流れということになりますので、食道や胃、十二指腸が狭くなっていないかどうかを見ることができます。

また、胃の粘膜についても、体を回転させてバリウムを粘膜に付着させることで、胃潰瘍やがんによる粘膜の凹凸の有無や、胃炎の有無なども見ることができます。

バリウム検査が嫌な原因

嫌な原因、ベスト5まとめてみました

  • 発泡剤・バリウムがとてもまずくて飲みにくい
  • ゲップを我慢するのが大変
  • 口の周りが白くなり嫌、口からバリウムが垂れて大変
  • 検査台の上で間髪入れず転がされる
  • 検査終了後、便秘するかもしれないという不安

このベスト5 ひとつひとつ解消していきましょう

発泡剤・バリウムがとてもまずくて飲みにくい

まず最初の試練がこの発泡剤。
発泡剤によって胃を膨らませて胃の中のひだを伸ばして病変を発見しやすくします。
この発泡剤を飲むコツとして、舌先に発泡剤を触れさせるのではなく舌の奥に全ての発泡剤を置き一気に飲んだ方が良いです。
舌先で味わっていると発泡剤がブクブクと気体になってしまい上手に飲み込めなく吐いてしまうのです。

発泡剤を乗り越えたら次はバリウム。
バリウムは胃の内壁全体に塗り付けることにより胃の状態を写す目的があるため、ドロドロしていて飲みにくい。対策はないかと言われたら特にない。
しいて言うなら、発泡剤のときのように舌先で味わったりしたら負け!バリウムのコツは暑くて喉が湧いたとき、ジュースを飲むようにゴクゴクと飲んだほうが良いです。

味が悪いだけではなくて、粘度も高いのでこれは、ちびちび飲んだら厳しいです。
ゴクゴク飲むと、

  • 飲んでる時間が減る。
  • 味はほとんどわからない
  • 飲み込む回数が減る

と画期的な効果が。

ゲップを我慢するのが大変

げっぷを我慢するコツ

バリウムを飲んで検査開始から終了までひたすら我慢するのですが、げっぷが出そうになってしまったらどうすればいいのか?

ツバを飲み込む、顔を若干下向きにするの2つです。
あとは、炭酸水でげっぷを我慢する特訓もあります(笑)

口の周りが白くなり嫌、口からバリウムが垂れて大変

当院では口の周りの汚れ防止のため、バリウムをストローで飲んでいただいています。 賛否両論ありますが、これが結構、口が白くならないほかに飲みやすいと女性の方に好評いただいております。

口の周りが白くなり嫌、口からバリウムが垂れて大変

検査台の上で間髪入れず転がされる

検査台の上でグルグルゴロゴロさせられる
バリウムを飲み干したら、次にこのフェーズ。

横に上に逆さに動く台の上に寝かされて、放射線技師からの指示が飛んできます。
「右に2回まわって」「あおむけに」「うつむきに」「右向いて」「ちょっと斜め体傾けて」、、、とか。
両手で横の手すりをしっかり握って体をささえながら。
もうどっちが右でどっちが左かわからなくなりながらも、完全に言いなり。
右と左を間違えたりして「逆逆!」とか言われて・・・まさに嫌な体験です。

検査をアクティブに楽しむ
ここは、もうアトラクションと考えます。

窓の向こうからミッションが出されるので、素早くバババっと動く! しかも、そのミッションクリアを困難にさせるため、検査台が上下左右に動く!時には逆さまになることも。

遊園地とかにあるようなアトラクションをクリアしていくイメージで挑んでみましょう。

検査終了後、便秘するかもしれないという不安

出し切るまでがバリウム検査
終わったら、これを飲む。
理由は飲んだバリウムを早く体外に出すためと便秘防止のため。

出来るだけ多くの水を飲みます。
この錠剤の効果を出来るだけ発揮するために。

下剤の効果で少しずつバリウムを体外へ排出していきます。

要は、この異物はなにがなんでも出さないといけないという事。
このバリウム、うまく排出できないと、おなかの中で固まってしまうのです。
実はこのフェーズが重要なポイントだったりします。

ですが、まぁ、普通に出すだけです。
とはいえ、実はここからが案外長い道のりです。

以下、少し汚い話になりますが、ご了承ください。

出しきれるのは翌日!
出しきれるのは、早くても検査の翌日。
そう、2日間かかるんです。

以下の項目を守って早く便を出しましょう
  • 下剤は用量用法を守って必ず飲みましょう。
  • 便が出るまで水・お茶などの水分を多めに摂りましょう。
  • 食事は通常どおり摂って可能であれば野菜などの繊維質の多い物を食べましょう。
  • アルコールは便が出るまでは控えてください。

バリウム検査の代表的所見

健康診断で行われるバリウム検査では、代表的な所見がいくつかありますが、その一つが慢性胃炎です。
バリウム検査の目的は、胃がんや食道がんの早期発見です。がんは、必ず粘膜面の変化が見られますが、とろみのあるバリウムは、胃の粘膜に少し付着します。

健康診断では、検査台の上で左へ右へと方向を変えながら撮影した経験をお持ちの方も多いと思いますが、あれは、バリウムが粘膜表面を滑り落ちていくときに、ポリープや潰瘍などが無いかをチェックしているのです。

慢性胃炎は、胃の粘膜表面が、胃酸過多や暴飲暴食によって少し荒れたような状態になっているものです。 通常の胃粘膜と異なり、粘膜表面が荒れているために、細かいしわのような場所にバリウムがたまるため、ちりめん皺のような特徴的な模様が写ります。

バリウム検査で異常を指摘されたら

バリウム検査で異常を指摘されたとしても、あわてずに、検査結果に従って、必要であれば精密検査を受けることが大切です。
その他、胃潰瘍や胃のポリープ疑いなど、いくつかの異常所見があります。多くは心配要らないものですが、中には、胃がんや食道がんの初期段階のものである可能性が疑われるものもあります。
このような場合には、医師は、「要精密検査」というコメントを出します。なぜなら、胃粘膜表面の情報は、やはり、バリウム検査よりも、内視鏡検査の方が良くわかるからです。
バリウム検査の所見で自己判断するのではなく、検査結果にかかれた医師の指示に従っていただくことが、がんの早期発見・早期治療のためには、不可欠だと思います。